新年のご挨拶

在ドイツ日本国大使館
特命全権大使 柳 秀直

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新年明けましておめでとうございます。

私は一昨年11月半ば、前任地のヨルダンからドイツに着任しましたが、厳しいコロナ感染防止措置の制約のために、着任以来半年以上ベルリンを離れることが出来ませんでした。コロナが一息ついた昨年7月以降は、大使館の管轄地域であるエアフルトやライプツィヒを皮切りに、ドイツ国内のいくつかの町に出張できるようになりましたが、デュッセルドルフは二年続けて新年会などがキャンセルされたこともあり、未だに直接ご挨拶できていないことを残念に思っております。というのも、私は96年から99年までボンの大使館で勤務した時期に、妻がデュッセルドルフで勤務し、幼い息子と共にベンラートに住んでいたこともあり、毎週末のように日本クラブの図書室と食堂を訪れラーメンなどを食べて、日本クラブのお世話になっていたからです。

ドイツでは昨年9月、連邦議会選挙が行われ、ショルツ首相を首班とする信号連立政権が成立し、緑の党も加わったことで、環境分野を含めドイツの改革がどのくらいの速度で進むのか、注目を集めています。日本でも10月に岸田政権が成立しており、今後、両国の新たな指導者の下で、日独間の協力が強化されていくこととなります。特に、今年はドイツがG7の議長国となり、来年は日本がG7議長国になる予定で、厳しさと複雑さを増す国際情勢の中で、両国が緊密に協力してG7として国際社会の平和と安定、繁栄のために貢献していくことが期待されます。

日本企業との関係では、私は2014年から17年までのミュンヘン総領事時代に、南独二州に進出している企業を視察したり、意見交換を行ってまいりましたが、大使としても引き続き、ドイツに進出する日系企業を後押ししていきたいと思っております。

昨年は日独交流160周年でしたが、コロナのために多くの行事が中止に追い込まれたことは本当に残念です。今年は森鴎外没後100周年ですが、ベルリンの鴎外記念館を訪れたことがない方は是非訪れて頂ければと思います。日独間では経済面以外でも、学術・研究交流、大学間交流等が活発に行われており、また、日独双方に50を超える日独・独日協会や約60の姉妹都市もあるなど市民社会の間の交流も活発です。このような交流を通して、日独関係が更に拡大・深化し、これまで築き上げてきた良好な関係をさらに深めていければと考えております。

今年こそコロナの感染拡大が収まり、日常が戻ってきて、日独間の自由な往来が可能となることを願うと共に、在留邦人の皆様のお役に立てるよう、大使館としても引き続き微力を尽くすつもりです。本年もよろしくお願い申し上げます。