耳よりコ-ナ-生活編

定期的に健康診断を受けましょう

「健診センター.de」 
内科医師 堀籠晶子(Horigome, Akiko)

みなさんは定期的に健康診断を受けていますか?
「企業健診」の枠内で毎年健康診断を受けている方、個人でドイツの医療機関にかかって健康診断を受けている方、あるいはどこで健康診断を受けることができるのか良く分からずそのままにしている方・・・色々だと思います。

健康診断を提供している医療機関:
ドイツではホームドクターのところで健康診断を受けることができます。また当センター(「健診センター.de」)のように健康診断・精密検査を専門に提供している医療機関も存在します。ドイツには日本人医師(日本語を話すことができる医師)が開業しているクリニックや日本人通訳を付けている医療機関が複数存在します。インターネットなどで情報を集めてみてください。

健康診断を受けるメリット:
言うまでもなく「病気」や「病気にかかるリスク」を見つけ出し、大事に至る前に対処することです。
しかしそれだけではありません。信頼できる医療機関で定期的に健康診断を受けることで、ご自身の健康に関する詳しいデーターがその医療機関に集約します。いざ具合が悪くなったときにまとまった過去のデーターがあると、医療機関は診断・治療をスムーズに行うことができます(過去のデーターがない場合、すでに行った検査をもう一度行ってしまうなど、二度手間になる可能性があります)。
どうぞホームドクターやいつでも相談できる医療機関を見つけて定期的に健康診断を受けてください。医療スタッフと「知り合い」になっておくと色々と相談しやすくなると思います。もちろん医療スタッフもアドバイスしやすくなります。

健康診断で大切なこと=「問診」:
検査ばかりに目が行ってしまいがちですが、健康診断で一番大切なのは「問診」だと思います。「問診」では既往歴(過去の病歴)や家族歴、生活習慣、症状の有無などを詳しく質問します。そこから必要な検査項目を検討していきます。つまり一人ひとりに適した検査を行うために「問診」が欠かせないのです。「企業健診」ではすでに検査項目が指定されていることがあります。しかし指定された検査項目の他に必要と思われる検査あるいは省略可能な検査がある場合は、医師が受診者にアドバイスすることもあります。また公的保険の枠内で行われる健康診断
も検査項目が決まっています。公的保険の枠内で健康診断を受ける場合も、ホームドクターが必要に応じて追加の検査を勧めることがあります。
どうぞ「問診票」は些細なことでも構わないので詳しく記載してください。

過去の健康診断結果をドイツに持参してください:
過去の健康診断結果は大切に保管して、ドイツで医療機関にかかるときに提出すると良いと思います。医師が既往や経過を観察する際に大変役に立ちます。また自分で今までのことを話すときに、過去のデーターが手元にあると医師に説明しやすくなります。
それから日本や過去の滞在先で行われた画像診断(マンモグラフィー、CT、MRなど)のデーターはCDやUSBにコピーしてもらい、ドイツへ持参することをお勧めします。ドイツの医療機関で病変の経過観察を行う際に大変役に立ちます。レントゲンフィルムでも読影可能です。ただし紙にコピーされた画像は読影が困難なのでご注意ください。

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健康診断の後:
健康診断の後にホームドクターや健康診断を担当した医師・医療スタッフと話す機会があったら積極的に質問してください。郵送された健康診断結果に目を通すより、実際に話した方が健康維持・改善へのモチベーションがずっと上がると思います。


※ 当センターではメールによる相談を受け付けています。何かご心配なことがありましたらどうぞお問い合わせください。

健診センター.de
HP:www.kenshincenter.de

※新型コロナウイルス感染の拡大を防ぐため、現時点では急を要さない定期健康診断は提供しておりません。ご了承のほどよろしくお願いいたします。