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ドコミに関して

   ニクラス・ハブリィトシェック(有限会社アキバ・ドリーム)

 最初のドコミは、2009年に開催されました。それ以降、ドコミは、日本の文化に大いに興味を抱く全ての人達のよりどころです。2009年に初めて開催された頃は、ドコミも、規模が小さく、デュッセルドルフ市内の学校で開催されました。そして、ボランティアの人達だけで組織されてました。最初から、家族的な魅力がありますが、今でも、多くの催しを通じてその魅力を維持しようとしております。初回のドコミの参加者は約1,800人でしたが、彼等はその魅力を評価し、今日まで、そこから来るフィードバックは変わりません。毎年、ドコミは、発展していきました。そして数年後には、デュッセルドルフ展示会場に行列ができるほどになりました。常に多くのグループが、ドコミの中で自分達の居場所を見つけ、ドコミは、ドイツにおける最も多様な催しの一つとなりました。アニメ、漫画、コスプレ及びゲームの伝統的なファンに加え、特に、ドイツのポップ・カルチャーの分野に呼びかける新しいグループが育って来ました。日本のミュージックや漫画芸術の分野は、初期から、ドコミの確固たる一部となりました。毎年のドコミに、国際的に活躍する日本のバンドが来る事も、今では珍しい事ではありません。さらに近年導入されたペン・ペーパーの様な分野も、催しにおいて大変人気があります。さらに多くの新しい分野が生まれ、ドコミでのコンクールは、常に多様性を帯びて来ました。

最初は、簡単なコスプレのコンクールだけでした。今では、8の部門でコンクールが開かれております。そのコンクールで、訪問者の望みが満たされております。デッサン・コンクールとアニメ音楽ヴィデオ・コンクールは、多くのコスプレ・コンクールと並び、ハイライトとなります。何故なら、世界の各方面から来る多くの才能に恵まれた芸術家が、このコンクールに参加するからです。昔から続くドコミの大きなハイライトは、コスプレ舞踏会です。この舞踏会は、最近では直ぐに満員になります。そればかりではありません。この催しは、国際的に非常に愛されております。初期の段階から重要な役割を果たし、この二年間で、大いに発展したのがゲームの分野です。初期は、昔のゲームが出来るゲーム・ステーションは、ごく僅かでした。それが今では「ドコミ・ゲーム・フェスティバル」と呼ばれるまでに発展しました。日本のゲーム開発者が新しいゲームを発表します。さらに、エレクトリック・スポーツのトレーニングがあり、それに加え、各方面で活躍している多くの芸術家達とのトークショーを行う大きな舞台、いわゆるライブステージがあります。そのライブステージの映像は、インターネットを通じて全世界に届けられております。そうする事で、多くのファンは、自宅にいながらもドコミに参加しています。メイド・カフェーの様な伝統的な分野の事を忘れてはいけません。
このメイド・カフェーは、当初は想像も出来なかったほどの大いなる発展を遂げました。今日、メイド・カフェーは、約50名のメンバーから構成されています。
そして多くの訪問者に、日本のメイド・カフェーの世界を紹介しています。ドコミには、本当に多くの物があり、どれも見落とさないでいるのは大変です。

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手作りの写真コーナー、痛車(漫画やアニメのキャラクターを車体に描いた車)展示、あるいはカラオケ等のスペシャル分野は、ドコミで重要な役割を果たしています。ワークショップでは、好きなテーマに関して多くを学べます。こうしたワークショップは、皆様の大事なテーマに合わせたもので、訪問者はそれに殺到します。

こうしている内に、ドコミは、ドイツで最大のアニメと日本関連の展覧会となりました。昨年は、約55,000人の訪問者があり、大成功でした。2020 年には、60,000人のハードルを越え、ファンの皆様に、同じ思考の人達と、その関心事を分かち合う機会を提供できると思います。もちろん新入りも心から歓迎します。新入りも、ドコミで、日本文化に触れ、生き生きとしたサブカルチャーの担い手になれます。ドコミは、これほど急速に発展して来たのにもかかわらず、今日まで、初期の魅力を失っておりません。それは、ドコミを支え、常にドコミに心血を注ぐ異なる団体やチームとの緊密な協力関係のお陰です。二人の創業者の内、アンドレアス・デーゲンは、本来、不動産経済を学んだ人物です。そしてベンヤミン・シュルテは、ソフトウエアの開発者です。この二人は、ドコミを自分の赤子の様に扱います。彼等以上に、ドコミの良き発展を願う者はいないでしょう。最初は、友達間で、年に一度、デュッセルドルフの日本ファンの為のよりどころやプラットホームを開設すると言うアイデアから始まりました。やがてその若いチームは、独日協会ニーダーラインやデュッセルドルフ市、及び当地の日本人社会の御支援のお蔭で、約300人が参加する集会を催すチャンスを得ました。それがドイツ最大のアニメと漫画と日本関連の展覧会となり、社会の中枢に輝かしい光を浴びせる存在になるとは、当時は、誰も想像しておりませんでした。このドコミのチームは、時代の要望に応えて成長してきました。そして、ドコミを通じて、日本のポップカルチャーの世界と人々に、プラットホームを提供して来ました。異なるポップカルチャーがその居場所を見つけて、各訪問者が、展示会を訪れた際、自分の家にいる時の様に感じられるほど、お互いに調和する事、それを経験する事以上に素晴らしい物はないと、主催者として思います。
独文和訳 / 稲留康夫 広報部長