「熊谷徹氏・講演会」(05.10.2018)
10月5日(金)、会員企業の皆様向けに在独ジャーナリスト、熊谷徹氏による講演会を一昨年、昨年に引き続き開催致しました。80名にご参加頂いた今回の講演会では、「IoT推進:日独の違いは」と題し、ドイツのインダストリー4.0の現状を解説頂き、各種調査結果の紹介とともに、今後の日本への課題、取り組みやその展望をご説明頂きました。
ドイツでのインダストリー4.0の成否は国内の多数を占める中堅企業での成功がカギとなり、雇用問題と並行して国を挙げてのプロジェクトとなっていますが、デジタル・プラットフォームがIoTの中核であるという意識は比較的薄いということでした。一方、日本では個々の企業での取り組みは進んでいるものの、企業間や全体としてのシステム構築が遅れているとの問題点が指摘されました。
質疑応答では、参加者の方からのご質問に丁寧にお答え頂きました。また、講演のテーマ以外にドイツ政治の今後の見通し等についてもお話し頂き、大変参考となりました。今後もこのような講演会を企画させて頂きたいと思っております。
講演会の様子 © JIHK
第4回デュッセルドルフ市と日本商工会議所との絆
「Japan Get-Together」(25.10.2018)
10月25日(木)、デュッセルドルフ市経済振興局と当商工会議所共催による「Japan Get-Together」が開催されました。本催しは同市所在の正会員の皆様に、市が取り組んでいる事業をご紹介する場として企画され、第4回目の今回はStadtwerke(電力・ガス・水道公社)の「Block „Fortuna“」ガスタービン複合発電所を見学致しました。
冒頭のプレゼンテーションでは、デュッセルドルフ市のインフラ投資により発電力ネットワークのデジタル化が実現し、廃炉となっていた50年代の石炭火力発電所に「Block „Fortuna“」が建設され、市の電力自給が可能になったとのご説明がありました。また、同発電所の特徴についても解説頂きました。ガスタービンと蒸気タービンが1つの回転軸上で作動し、1つの発電機を駆動することにより、同時に発生する蒸気熱を地域暖房システムに利用することができ、総合エネルギー効率は世界最高の85%に達するということです。2050年までにカーボンニュートラルとなることを目指しているデュッセルドルフ市にとって心強い設備といえそうです。
見学終了後は公社に軽食をご用意頂き、交流会が行われました。ご参加の皆様には同市の環境に配慮したエネルギー政策の具体的取り組みを知る良い機会となったのではないでしょうか。
Stadtwerke入口ホールにて © JIHK