耳よりコ-ナ-生活編

やじ馬訪問レポート

お花見スポットを訪ねての巻

S.6 links sakura eko-haus

2014年4月 惠光センターにて撮影

長い冬が終わり待ちに待った春。何をしようか、どこへ行こうか、嬉しい悩みで頭がいっぱいになっている人も多いのではないだろうか?私が毎年楽しみにしているのは、お花見である。桜という花には不思議な魅力があり、あの淡いピンク色の花を見た瞬間に私の心は日本へと誘われてしまう。これだけ日本文化に触れる機会の多いデュッセルドルフに暮らしていても桜は特別である。そこで当地で迎える2回目の春を楽しい物にすべく、デュッセルドルフに長く暮らしているKさんにお花見スポットを案内してもらった。

まずは、ニーダーカッセルにある惠光センター。浄土真宗様式の寺院、日本家屋、文化センター、幼稚園が揃っている当施設には、日本人だけでなく多くのドイツ人も訪れる日本庭園がある。一年を通して常に花が咲いている様に造られており、どこをとって見ても美しいが、見所は本堂前の枝垂れ桜と門の外に並ぶ染井吉野ではないだろうか。当庭園は日本の庭師によって造られ、その後も2年に一度日本から手入れに庭師の方がやってきている。今回お話をしてくださった青山所長によると、この庭園は年々美しさを増しており、他にもツツジ・コブシ・木蓮・牡丹・藤も美しいそうだ。庭園内は飲食禁止なので、美味しい物を食べながら花を愛でたい方には、門の前に咲き誇る染井吉野を公園から楽しむのをお勧めする。惠光センターはイースター時期に2週間ほど閉館するが、惠光幼稚園が開いている時間帯は庭園を散策することが可能である。閉館中も庭園を開放してくれているのは利用者としては嬉しい。ここを訪れる度にドイツにいることを一時忘れてしまう。国外からも見学者が絶えないというのも頷ける素晴らしいお花見スポットであった。

そして、次に話にあがったのは新名所のケー ボーゲン。ヤン ヴェレンプラッツとホーフ ガルテンの間に位置するケー ボーゲンは昨年新しく整備され、桜が13本植えられた。まだ若い樹の為に他の場所と比べ迫力に欠ける感はあるが、綺麗な水辺沿いの桜はなかなかのものである。ショッピングやランチの合間にお花見を楽しめるのも気軽で良い。せっかくドイツらしい景色の中なので、ドイツビールで乾杯しながら楽しむのも一興ではないだろうか。ここではアルトビールを片手に大人のお花見をしたい。
そして、最後のスポットは隣のメアブッシュ市。閑静な住宅が立ち並ぶブーダリッヒャー アレーの美しい桜並木。地下鉄のブーダリッヒ・ランズクネヒト駅から女性の足でも10分とかからない。この並木道沿いには芝生の広場があり、その上でお弁当を広げながら桜を楽しむ事が出来る。まさに日本のお花見である。また、ここではメアブッシュ市と四條畷市(国際友好都市)の独日交流会の催し物のとして毎年お花見イベントを開催している。開花時期に合わせて開催時期を決定するので確実にお花見を楽しめる。ここは八重桜なので、染井吉野などより少し開花時期が遅めなのが特徴。

今回は3箇所のみを紹介したが、デュッセルドルフ近郊のお花見スポットは他にもある。自宅近くの隠れたスポットを探して、日本に想いを馳せてみたいものである。そして、私は桜だけでなくドイツの春を彩るクロッカスのお花見も計画中である。デュッセルドルフは自然を楽しむ環境が整っているので、様々な花を探しに出掛けたい。そんな事を考えながら歩いていると普段の道でも違った景色に見えてくるから不思議である。自然は老若男女が楽しめる素晴らしい娯楽の一つだと感じる取材となった。

惠光センター: Brüggener Weg 6,  40547 Düsseldorf  Tel. 0211-577918-0
ケー ボーゲン: Kö-Bogen,  40212 Düsseldorf
メアブッシュ桜並木: Büdericher Allee,  40667 Meerbusch
文責 米山裕子

 S.6 rechts koe-bogen sakura

2015年3月末 ケーボーゲンにて撮影