日常に学ぶこと
デュッセルドルフの街に住み始めて3カ月、初めての海外生活もようやく周りを見られる余裕が出てきました。新緑に映えるKönigsallee、清々しいRheinの流れ、蒸し暑い日本とは大きく異なる最高の季節の移り変わりを、「今のところ」堪能しています。観光資源の宝庫とは言えずとも、落ち着きあるこぢんまりとした居住環境としてのデュッセルドルフに、日一日と溶け込んでいく自分を感じます。心地良いデュッセルの街も然ることながら、郊外に広がる美しい自然の中にぽつんと落とされると、「人々の考え方、生活の仕方、仕事の進め方、価値観・・・などはどこから来るのか?」、すべてに至って「はて、これまでの自分はどうなのか?」と考えさせられる時があります。これまで当たり前に自分の中に形成されてきた「殻」に対し、異国である「日本」を温かく受け入れてくれるこの地で「しっかりと向き合える時間を作らないと」と、感じる今日この頃です。
編集委員 小寺直介