日本商工会議所だより

2014年日本デーのご報告

(1)市民文化交流祭「JIHKパネル展示コーナー」

5月17日(土)、第13回目となる日本デー市民文化交流祭が開催されました。当日は、直前まで続いていた肌寒い気候が嘘のように暖かい1日となり、青空のもとに日本文化に興味のある人々や思い思いの格好をした日本のファン達が集まりました。
当会議所の日本デーへの参加は、2008年の初参加から今年で7回目でした。例年、日本の夏祭りをイメージした催しということで、水ヨーヨーの販売を行っていますが、今回は諸事情により水ヨーヨーを日本から輸入することが出来ず、夏祭り実行委員会で検討を重ねた結果、「日独経済産業交流の変遷と展望-NRW州を中心とした在独日系企業社会」と題したパネル展示を行うこととなりました。この展示は11枚の歴史パネルで150年に亘る日本とドイツ・NRW州の関わりや歩みを年代ごとに振り返る内容となっており、それぞれのパネルは日本語とドイツ語が併記をされているため、日本人・ドイツ人にご覧頂けるものとなっています。
当日はテントの中に設置したパネル1枚1枚を熱心に、時にはメモを取りながら読んで頂いたドイツ人の来場者皆様の姿が印象的でした。毎年この地でこのように盛大な日本デーを開催できるのも、日独の友好や経済の発展のために力を尽くした両国の人々あってのことということを、再認識できる展示が出来たのではないかと思っています。また、当日は会員企業各社のご協力により文房具やグッズなどのギブアウェイをテントにお越し頂いた方々に配布をさせて頂きましたが、ご提供頂いたグッズがすぐになくなってしまう盛況ぶりでした。日本に関心を持たれている方々に、ドイツに進出されている日本企業をアピールする場にもできたのではないかと思っております。この場をお借りして、ギブアウェイをご提供・ご提案頂いた会員企業の皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
また、富士フイルムの皆様には、歴史パネルと当会議所の紹介パネル(合計12枚)をご製作頂いただけでなく、日本デー当日のパネルの設置、催し終了後の取り外しまでお手伝いを頂きました。皆様のご協力に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

(2)日独経済シンポジウム

5月19日(月)、市民文化交流祭と同様、今年で13回目の開催となる日独経済シンポジウムがホテル・ニッコー・デュッセルドルフで行われました。今回の経済シンポジウムのテーマは、「エネルギー政策転換と新たなビジネスチャンス ‐エネルギーネットワーク・供給・効率化・蓄電分野において‐」であり、これは2012年のテーマであった「エネルギー政策転換におけるチャンス ‐再生可能エネルギー・省エネルギー・エネルギー効率化・エコ建設‐」の続編となっていました。エネルギーネットワーク・供給・効率化・蓄電分野に注目した観点から、日本とドイツにおける現在の進展状況について、日本人・ドイツ人スピーカーから基調講演及び両国の取り組みについて事例紹介がなされました。
シンポジウムの冒頭では、日本から特別講師としてお迎えした公益財団法人国際通貨研究所理事長・行天豊雄氏に、「真の夜明けに向けて~世界経済の現状と課題~」と題したご講演を頂き、世界が直面している経済問題についてご説明を頂きました。
続いて基調講演では、ドイツE.ON 最高経営責任者・インゴ・ルーゲ氏により「ドイツのエネルギー政策転換におけるビジネスチャンス」について、NEDO 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構理事・中山隆志氏に「NEDOの再生可能エネルギー導入促進に向けた取り組み」についてご講演を頂きました。
更に事例紹介として、ドイツ側よりハイドロジェニックス社 社長・ベルント・ピチャック氏、2G エネルギー社マーケティング部長・シュテファン・リースナー氏、三菱日立パワーシステムズ ヨーロッパ 代表取締役社長・ライナ・キーヘル氏、ダイヤモンド・ジャーマニー・1.トランスミッション社代表取締役社長・岩崎芳博氏から日独各社の実際の取り組みについてご説明を頂きました。
シンポジウム後半のパネルディスカッションでは講演者の皆様に加え行天氏にも登壇頂き、将来にわたるエネルギー問題に関し、日独両国が今後取り組むべき課題、進むべき途について、それぞれの立場から貴重なご意見を頂きました。

S.11

真剣にパネルに見入る来場者