自由コラム

蚤の市

ヨーロッパで旅に出かけるとき、その街で蚤の市を訪れるのも旅の楽しみのひとつだ。これからの良い季節の週末には、蚤の市が開催される街も多い。はじめは無理に買おうとせず、気になったものがあれば値段をきいて、少しずつ蚤の市の相場に慣れていく事をおすすめしたい。数ユーロのものから気軽に購入してみるのもよいだろう。センスのよさそうな店主を見きわめるのも、掘り出し物に出会う近道だ。あちこちの蚤の市を訪れて、自分のお気に入りの逸品に出会うまでの時間がまた楽しい。何も買わないときもあってよい。
あるときフランスのカンヌの蚤の市で、銀のキャンドル立てを2個セットで購入した。1950年代ぐらいから近郊のモナコで使われていたものだそうだが、キャンドルの蝋が残っていた。誰かが手放したものが、時を超えてまた誰かの大切なものになる。よいものを永く使う、そういう目線でモノ選びを楽しみたいと思う。

編集委員  岡 宏子