ご挨拶

在デュッセルドルフ日本国総領事
嶋﨑 郁

去る10月17日に在デュッセルドルフ総領事として着任しました嶋﨑郁(しまざきかおる)です。日本人会報の紙面をお借りして在留邦人の皆様にご挨拶させていただく機会をいただき心から感謝申し上げます。また、明年デュッセルドルフ日本クラブは創立50周年を迎えられると伺っておりますが、この50周年という節目の年を皆様と共に迎えお祝いできますことをとても嬉しく思います。
子どもの頃からドイツのクラシック音楽やサッカーが大好きだった私は、1982年に外務省に入省した際、研修語学としてドイツ語を選択し、ヘッセン州のマールブルク大学で研修しました。その後、1980年代は在ベルリン(西)総領事館、1990年代はボンの日本大使館、2000年代にはベルリンの日本大使館で勤務しましたので、今回は私にとって約5年振り4度目のドイツ勤務となります。ドイツ以外の在外としては1998年から約2年半インドネシア、2008年から約3年間スリランカで大使館勤務をしました。
今回は、伝統的に良好な日独関係の象徴とも言うべきデュッセルドルフにおいて総領事として活動できることを大変誇りに思います。デュッセルドルフを州都とするノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州には約12,000人、デュッセルドルフだけでも約8,000人の日本人がおられ、当地で活動する日本企業は約530社を数えます。当地の日本企業の多くはNRW州のみならずドイツ全体、ひいては欧州全域を対象に活動されていますが、長い間その拠点をデュッセルドルフ乃至その周辺に置いている背景としては、NRW州がドイツ有数の経済圏であると同時に、これまで日独双方の多くの先人達の御尽力により、日本人ビジネスマンやその家族にとって最も活動しやすい環境が構築されてきたことが挙げられます。
当地日本クラブの50年の歩みは先人達の幾多の御尽力と業績の歴史であると同時に、日本クラブの存在こそが当地日本人コミュニティーの中軸となって諸先輩方の活動を支えてきたものと言えるのではないでしょうか。私は日本クラブの皆様と共に諸先輩方が築かれた素晴らしい環境を継承し、これを時代に即した形で更に発展させるために全力を尽くしたいと思います。
海外における良好な環境の基盤として、在留邦人の皆様の安全・安心の確保及び文化・学術交流や人物交流を通じての相互理解の促進が挙げられるでしょう。
ドイツ、特にNRW州は国際社会の中では治安面でも比較的安定していますが、近年は総領事館が所在するインマーマン通り界隈でもスリ・置き引き等の窃盗事件や薬物使用者の姿が散見されるようになっており、在留邦人の皆様が事件・事故に遭遇されないよう防犯・安全対策については十分な備えが不可欠です。私は2011年9月から2年間、警察庁に出向し群馬県警察本部長の職にありましたが、そこで培ったノウハウを少しでも活用し、独側当局と協力しながら在留邦人の皆様の安全確保に努めたいと思います。
デュッセルドルフ及びNRW州では日独双方で実に多くの方々が日独交流のために日々活躍しておられます。毎年約70万人が集う「日本デー」に見られるように、当地では大勢の人々が日本文化への関心を示していますが、これは日独双方の関係者の御尽力の賜です。明年は全独独日協会連合会及びニーダーライン独日協会も、当地日本クラブと同様に創立50周年を迎え、明年5月には当地で50周年記念行事が挙行される予定と伺っております。
日独双方で中心的役割を果たされる組織が記念すべき年を迎えられることを契機に、私は総領事として日本とデュッセルドルフ、日本とNRW州、そして日本とドイツの友好関係強化のために力を尽くしていきたいと考えておりますので、御支援、御助言、御協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。