ご挨拶

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就任のご挨拶
ケルン日本文化会館
館長 清田とき子

本年4月、館長に就任いたしました清田とき子です。どうぞよろしくお願いいたします。文化会館勤務は今回で3回目となります。1987年4月から4年半勤務した第1回は日本語学習と大学の日本学がブームとなった時代でした。1999年4月から5年近く勤務した2回目には「ドイツにおける日本年」などがあり、東大寺展や文楽公演、沖縄舞踊公演など、好評をいただいた多くの文化事業を手掛けることができました。3回目となる今回は、ネットワークを広げて新しい文化事業の取り組みをしていきたいと考えております。

国際交流基金とケルン日本文化会館の活動につきまして、あらためて少々宣伝させていただきますと、日本に対する理解を深め、国際相互理解を増進するために、文化・芸術、日本語教育、日本研究・知的交流を主要分野としてドイツ語圏を対象に事業を行っています。館内の催しについては、本会報で毎号ご案内させていただいている通りですが、館外事業として次のような活動を行っています。

文化・芸術分野においては、各地のフェスティバルや美術館、劇場で優れた日本の芸術がより多く紹介されるよう働きかけ、支援しています。日独の芸術家が共同で作り上げる事業にも支援を行っています。そしてデュッセルドルフ日本デーにおいても日本から公演団を招いており、今後も多くの方々にお楽しみいただきたいと思っております。

日本語教育においては、2012年に日本語教育機関調査を行った結果ドイツにおける日本語学習者は15,000人近くで、少しずつですが増加しています。また毎年7月と12月にドイツ各地(デュッセルドルフはVHS)で日本語能力試験を行っており、今年の申込数は計1300名に達しました。学校教育においてはNRW州の16の学校で日本語授業が行われており、今年アビトゥア(大学進学資格試験)の科目として日本語を選択した生徒さんが31名いたと聞いています。文化会館では日頃ご苦労の多い先生方に研修会を開催して研鑚の場を提供するとともに、教材の開発を行っています。日本コミュニティーがあるデュッセルドルフ、NRW州において日本語教育がますます盛んになるよう、努めてまいります。

日本研究・知的交流分野においては、デュッセルドルフ大学では「現代日本」を専門とする日本学コースがあり、4名の教授が活躍しているほか、ボッフム大学、ボン大学、デュースブルク・エッセン大学、ケルン大学が日本学科を擁しており、それぞれ特色のある研究・教育を行っています。若手研究者の育成と、知的対話をさらに振興していく所存です。

多文化社会、移民社会ともいえるようになったドイツにおいて、その国際社会の一員として、文化を通じて日本の存在感をアピールしてまいりたいと思います。皆様のご助言とご支援をいただきながら、相互理解の増進に貢献できることを願っております。そして皆様がふるさと日本の文化を楽しむ場所として、また、お知り合いのドイツ人の方に日本を紹介する場として、ご利用いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。